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TDK、ワイヤレス充電コイルを薄型化 アキレスのめっき処理技術が貢献

 

 アキレス(東京都新宿区)はこのほど、自社開発しためっき処理技術が、 TDK(東京都中央区)が製造するモバイル機器(スマートフォン)ワイヤレス充電向けの「ワイヤレス充電コイル」に採用された、と発表した。同処理技術は、ワイヤレス充電コイルの薄型化に貢献した、という。

 めっき処理技術は、アキレス独自開発のナノ分散ポリピロール液を用いたもの。この技術が、従来巻線で作られていた「ワイヤレス充電コイル」を薄膜フィルム上の厚膜の銅パターンでTDKが製造することを可能にしたという。加えてTDKは、自社独自の高特性磁性材料を使用する工夫を重ね、従来の巻線充電コイル(3.8ミリ)に比べて5分の1の薄さである0.76ミリのワイヤレス充電コイルの製造に成功した。カバーできる充電エリアも拡大できたという。

 昨今はスマートフォンなどモバイル機器のワイヤレス充電の普及に伴い、ワイヤレス充電コイルの薄型化が求められている、という。今回のワイヤレス充電コイルは、自動車内に充電端末を置くだけでモバイル機器を充電できる「置くだけ充電」などの活用法が見込まれている。