カルチャー

高齢者に運転できる喜びと安心を提供したい! 日本初の運転シミュレーター付きジムが愛知県半田市にオープン

フィットネスジム「SUNNY FLOWS(サニーフローズ)」
フィットネスジム「SUNNY FLOWS(サニーフローズ)」

 長きにわたり交通事故死者数が全国ワーストだった愛知県。ところが、2019年に16年間続いたその座を明け渡すことに成功してからは急速に改善され、昨年の死者数は統計開始以来最も低い101人だった。それでも、死亡事故件数は減るものの高齢者が加害者となる割合は、逆に年々高くなっている。こうした中、運転への不安や家族からの助言がきっかけとなり自動車免許を返納する高齢者が増える一方で、「バスが数本しか出ていない田舎で免許を返納したら生活の足がなくなる」「行動範囲が狭まり自活力を失う」といった本音も耳にする。

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突然の飛び出しや左折後に西陽が刺すなど事故になりやすいシーンをシミュレーション
突然の飛び出しや左折後に西陽が刺すなど事故になりやすいシーンをシミュレーション

 そこで自動車整備・販売などを行う旭モータース(愛知県半田市)は、運転能力のチェックと向上が図れる自動車運転シミュレーターが完備されたトレーニングジム「サニーフローズ」を10月22日(土)にオープンする。

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 警視庁交通局がまとめた「令和2年上半期における交通死亡事故の発生状況」によると、75歳以上の高齢者が起こした死亡事故要因の1位は操作不適。ブレーキとアクセルの踏み間違いやハンドルの操作不適などで、動体視力の低下や筋力・体力の低下、判断力の低下などが原因と考えられる。そこで、セガロジスティックサービスと損保ジャパンが共同開発した運転シミュミレーター「SLDS-SJ」をジムに導入。実際に起こり得る事故の運転シーンを体験して運転技術、判断力、記憶力など運転に関する「運転認知機能」レベルを測定し、アクセル、ブレーキ操作などを素早く的確に行う反応速度テストで「運転脳年齢」を数値化してチェックする。また、経験豊富なトレーナーが運転操作診断表を基に、「いつまでも健康で運転できる体づくり」をサポートする。愛知県の、さらなる交通事故の抑制に一役買いそうだ。