カルチャー

「世界のベスト・カントリー・ランキング2022」の1位に輝いたのは? U.S.ニュース&ワールド誌が年次調査結果を発表

イメージ
イメージ

 

 U.S.ニュース&ワールド誌が今秋発表した「世界のベスト・カントリー・ランキング2022」によると、スイスが首位に返り咲いた一方で、戦争に突入する間近だったロシアのランキングは50位までの国の中で調査開始以来最大の下げを記録した。

ロシアの侵攻を受けるウクライナは9つランクを上げた。さらにはウクライナとの関係が良好な周辺国—―リトアニア、ポーランド、ルーマニアは上昇した。

米国は2020年の7位、2021年の6位から4位へと順位を上げた。「パワー」、「起業家精神」、「文化的影響力」などのサブランキングで良い成績を残した。これは政権交代が大きいという。「トランプからバイデンへの変化は米国を見る目を大きく変えた」とペンシルバニア大学ウォートン校のグローバル属性研究局長のリチャード・ワイクは述べた。

このランキング調査は同米雑誌とグローバル・マーケティング・コミュニケーションズ会社WPPの子会社であるBAVグループ、およびペンシルバニア大学ウォートン校と共同で行われた。85カ国が調査対象となり、さまざまな国の「リーダー」、「人権」、「社会正義」といった73にも及ぶ属性を持つ1万7千人超への調査に基づいて実施された。

スイスは1位の座をカナダから奪い返した。「金融あるいは産業の観点からいうと、石油といった原料を仲介する大企業の中にはスイスを拠点としているものがある。スイスは国際的な紛争がある中で、その伝統的な中立政策から恩恵を受けているようだ」とブルッキングス研究所外交政策プログラムのシニア・フェローであるカルロ・バスタジンはいう。

日本は2021年の2位からランクを落とし6位。日本は北朝鮮問題などの外交的懸念と少子高齢化という国内問題を抱えていると指摘された。中国の順位は17位と変化なし。

今回の調査でのトップ10は――①スイス②ドイツ③カナダ④米国⑤スウェーデン⑥日本⑦オーストラリア⑧英国⑨フランス⑩デンマークだった。

このランキングの元となる調査は今年行われたわけではないが、今年2月にウクライナに侵攻したロシアは大きく順位を落とし、12ランク下げて36位となった。ある調査の回答者の8割以上が「ロシアの国際的イメージが失われている」とした。ロシアの友好国ベラルーシ、カザフスタン、ウズベキスタンもそれぞれのランクが急降下した。

今調査で最低ランクだった10カ国は――85位ベラルーシ、84位ウズベキスタン、83位イラン、82位カザフスタン、81位セルビア、80位アルジェリア、79位レバノン、78位オマーン、77位ザンビア、76位ミャンマーという結果だった。