カルチャー

さつまいも不足を冷凍技術で支援 不ぞろいのさつまいもを使用した「ひとくち冷凍焼き芋」

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 近年の“さつまいも不足”を冷凍技術で解決しようという取り組みを、特殊冷凍事業を展開するデイブレイク(東京)が始めた。同社が販売する高品質業務用冷凍食材「アートロックフード」で、茨城県産の不ぞろいさつまいもを使用した「ひとくち冷凍焼き芋」をこのほど業務用に発売。小売店や飲食店に展開していく。

 一般的な冷凍の場合、細胞内の水分が氷に変わる温度帯(0℃~-5℃)の通過時に氷の結晶が大きくいびつになり、細胞が損傷してしまう。一方、急速冷凍は、急速かつ均一に冷却することで氷結晶が小さく生成され、細胞の損傷を極少化でき、うまみ成分の流出を防ぐ。さらに特殊冷凍では、冷風の湿度や冷風の当て方などの特殊技術が加わり、形状維持や調理済みの温かい食品の急速冷凍を実現し、従来を上回る高品質な冷凍食材を生み出しているという。

 同社によると、昨今の大雨や台風などの影響で、さつまいもにカビの感染病(基腐病)が相次いで発生、国内のさつまいも不足が深刻化しているという。そのような中、味はおいしいのに形の歪みやサイズの不ぞろいが理由で流通できないさつまいもを利用した冷凍焼き芋を開発。焼きたての焼き芋を特殊冷凍することで、香ばしさや、さつまいも本来の甘味をキープ。凍ったまま“焼き芋アイス”感覚でも楽しめ、温めるとホクホクの焼きたて焼き芋が再現できる。特産地茨城のさつまいもを無駄なく利用するこの取り組みで、おいしい焼き芋に出会える機会が増えることに期待しよう!