SDGs

キャベツで養殖した「ニザダイ」の寿司販売 くら寿司、低利用魚の活用で「持続可能」目指す

キャベツで養殖した「ニザダイ」の寿司販売 くら寿司、低利用魚の活用で「持続可能」目指す 画像1
くら寿司 「キャベツを食べるニザダイ」(左)、期間・数量限定「キャベツニザダイ」(220円)

 回転寿司チェーンのくら寿司(大阪府堺市)はこのほど、 駆除対象となっているニザダイに廃棄予定のキャベツを与えて養殖した「キャベツニザダイ」の寿司を、期間・数量限定で販売した。価格は220円(数量限定のため、無くなり次第終了)。

 「キャベツニザダイ」は、くら寿司のSDGs (持続可能な開発目標)の取り組みの一つ。低利用魚であるニザダイの活用は、海洋資源の保全や商品の安定供給などを目的に初めて行われる。

 海藻を主食とするニザダイは、海藻が大規模に消失する現象である「磯焼け」の原因の1つとされ、駆除対象の魚種。海藻を主食とするため身には独特のにおいがあり、商品化へのハードルも高く、市場価値の低い魚だという。

 くら寿司の担当者が「ウニのキャベツ養殖」をヒントに実証実験を行うと、においが軽減できると判明。良質な脂のりや身質をおいしく味わえるニザダイの商品化に成功したことから、今回、九州地方の定置網で漁獲し養殖したニザダイの供給(約14万食分予定)が実現したという。